ハンズオンセミナー

Hands-on Seminar

日本集中治療医学会ハンズオンセミナーのご案内

皆様、毎回ご好評をいただいております日本集中治療医学会ハンズオンセミナーが、この度、第5回目を迎え北里大学(神奈川県)で開催することになりました。本学会のハンズオンセミナーは、学会がセミナーの技術的基準を承認し、実施・運営しているものであり、その教育プログラムの品質の高さと充実したセミナー内容には、多くの受講生の皆様にご満足いただけているものと自負しております。

集中治療専門医及び医療従事者としての必要な能力・知識の習得はもちろんのこと、継続的な技量向上とモチべ―ションアップさらには、更新の育成にも欠かせない内容が盛り込まれています。

各領域のエキスパートの先生方が、毎回周到な準備をされ、常にアップデートされた生きた講義・実技指導を受けることができる貴重な機会です。是非ご体感ください。

今回は、本学会として初めての「Rapid Response System」コースをはじめ、毎回募集定員を越えるお申込みをいただいております他の3コースをご用意させていただきました。まだご参加されていない方々にも是非ご参加いただきたいと存じます。

 1. Rapid Response System 出動スタッフ養成コース(募集人数:35名)
 2. 非同調グラフィック&経肺圧モニター(募集人数:30名)
 3. 早期離床に必要な知識と技術(募集人数:36名)
 4. 神経集中治療ハンズオンver 1.5(募集人数:36名)

各セミナーの詳細につきましては、下記をご参照ください。

一般社団法人日本集中治療医学会
理事長:西村 匡司
一般社団法人日本集中治療医学会教育委員会
担当理事:松田 兼一
委員長:貝沼 関志
ハンズオンセミナー責任担当者:藤谷 茂樹

 

1.Rapid Response System 出動スタッフ養成コース:
  呼ばれて行ったら何をする!?

概要

RRSシステムを始めた施設の多くが抱える悩みは“看板は掲げたけれど、まったく呼ばれない”事です。これを解決するには院内での宣伝、気づきの講習会の開催など、まず施設内での取り組みが解決の方策です。そんな中“せっかく呼ばれて出動したけれど、結局、何をどこまでやったらいいのかわからない、、、”ということが無い様、出動後の行動もしっかり把握しておく必要があります。また、出動者の経験レベルによって対応が異なったりしない様、集積された事例からスタンダードな“評価と介入”の基準を知る必要があります。
このセミナーは、MET/RRTとして出動するスタッフが、基本的な概念を元に、情報収集、ABCDアプローチで評価をし、職種の特性を生かしながら介入に向けていくことをシミュレーションで体験していただきます。
加えて倫理的な問題や主科との関係性で活動が制限される環境での対応など、想定しうる困難事例の中から、コードステータスの変更や要請者へのフィードバック方法についてもディスカッション形式で知識を取得していきます。
RRSを実際に行っている医師や看護師等が講師となります。
参加者同士、講師たちとディスカッションする中で、現在お持ちの悩みについても解決糸口が見つかるようになればと願っています。

タイムテーブルと内容

8:00-8:10 オリエンテーション
     :黒岩政之(北里大学医学部 麻酔科学)
8:10-8:25 レクチャー「RRSの概要」
     :小池朋孝(北里大学病院 RST/RRT室) 
8:25-8:45 レクチャー「要請を受けてからの基本的な対応と流れ聴取、評価、初期介入、
出動後の流れ、情報、検査、治療と方針)
     :稲垣泰斗(北里大学医学部 救命救急医学)       
8:45-8:55 <休憩>
8:55-9:25 レクチャー「評価(ABCDアプローチ)と介入」
      :服部 潤(北里大学医学部 救命救急医学)
9:25-9:45 レクチャー「看護師ができること、すべきこと」
      :森安恵実(北里大学病院 RST/RRT室) 
9:45-9:55 <休憩>
9:55-11:35 シナリオステーション~要請から治療や方針決定までの実際~
      :講師全員 
11:35-12:35 <昼食>
12:35-13:15 事例検討1
13:15-13:30 全体ディスカッション
13:30-13:40 休憩
13:40-14:25 事例検討2
14:25-14:40 全体ディスカッション
14:40-15:00 RRSの最新情報
      :内藤貴基(聖マリアンナ医科大学 救急医学)
15:00-15:15 質疑応答、アンケート記入
※内容や講師担当は一部変更する可能性があります。ご了承ください。

対 象: RRSがある施設でRRT等の対応側のスタッフの方、または、その準備状態にある方
対象職種: 看護師/医師 その他
募集人数: 35名
開催日: 2017年10月14日(土)8:00〜15:15(予定)
会 場: 北里大学
参加費: 9,000円(JSICM会員)/11,000円(JSICM非会員)
インストラクター: 黒岩政之(北里大学医学部 麻酔科学)
内藤貴基(聖マリアンナ医科大学 救急医学)
森安恵実(北里大学病院 RST/RRT室) 
小池朋孝(北里大学病院 RST/RRT室) 
服部 潤(北里大学医学部 救命救急医学)
稲垣泰斗(北里大学医学部 救命救急医学)
安宅一晃(奈良県立総合医療センター 集中治療部) 
藤谷茂樹(聖マリアンナ医科大学 救急医学) 

お申込み

JSICM会員  JSICM非会員

2.非同調グラフィック&経肺圧モニター

概要

本セミナーでは,人工呼吸器管理において今後重要性がより認識されていく可能性が高いトピックである,非同調と経肺圧を扱う。前半では患者の呼吸様式や通常の人工呼吸器グラフィックから,患者と人工呼吸器の非同調をどの様に認識するかを学ぶ。また参加者は実際に人工呼吸器を通してさまざまな設定下で呼吸を体験し、各モードによる非同調を自分自身で体験できる。さらに後半では経肺圧(気道内圧-胸腔内圧)の概念を理解し,その測定法,解釈の仕方を学ぶ。実際に呼吸を行うことが出来る人工肺を用いることで経肺圧の概念を理解しやすい状況を体験できるため、初学者にも分かりやすい内容になっている。通常の呼吸器グラフィックからは得られない情報である経肺圧を,非同調の改善や適切な呼吸器設定にどの様に応用していくかを理解する。

タイムテーブル及び内容

〔講義その1:非同調の認識法〕(30分)
 講師:則末 泰博(東京ベイ・浦安市川医療センター)

〔実技〕非同調の呼吸器グラフィック(50分)
    3グループに分かれて異なる3つのブースを順次ローテーションする
 休憩(10分)

〔講義その2:経肺圧の基礎〕(10分)
 講師:則末 泰博(東京ベイ・浦安市川医療センター)

〔講義その3:経肺圧の応用〕(40分)
 講師:竹内 宗之(大阪府立母子保健総合医療センター)

〔経肺圧デモンストレーション〕(50分)
 2つのスクリーンを用いたデモンストレーション

〔特別な人工呼吸器を用いない食道内圧測定の方法〕(10分)

〔全体を通してのまとめと質疑応答〕(10分)
 

到達目標

1)患者の呼吸様式および呼吸器グラフィックから非同調を認識する
2)経肺圧の概念,測定法,解釈を学習する
3)実際の症例へ経肺圧をどの様に応用するかを理解する

対 象: 人工呼吸管理をされている患者を受け持つ後期研修医,指導医,看護師,臨床工学技士
募集人数: 30名
開催日: 2017年10月14日(土)13:00~16:30(予定)
会 場: 北里大学
参加費: 10,000円(JSICM会員)/12,000円(JSICM非会員)
コーディネーター: 則末 泰博(東京ベイ・浦安市川医療センター救急・集中治療科)
講師および
アシスタント:
竹内 宗之(大阪府立母子保健総合医療センター)
宇佐見 直(東京ベイ・浦安市川医療センター)
石川 淳哉(東京女子医大附属病院)
片岡 惇(東京ベイ・浦安市川医療センター)
高田 順子(東京ベイ・浦安市川医療センター)
戎 初代(東京ベイ・浦安市川医療センター)

お申込み

JSICM会員  JSICM非会員

3.早期離床に必要な技術と知識

概要

集中治療室で行われる離床やリハビリテーションを実践するために必要な知識、離床の進め方,実施時の注意点、多職種の役割理解などを学習する内容です。シミュレーションセンターを使用して開催しますので、ベッドサイドの実技やグループワークを中心にした内容の構成をしています。

内容と講師

1:早期離床の効果や役割、開始や中止基準など:野村 智久(順天堂大学練馬病院:医師)
 開始基準や中止基準の要点などをグループ検討など含めて知識を整理します。

2:離床時のアセスメント:小松由佳(杏林大学医学部附属病院:看護師)
 離床の前に痛みや鎮静深度の評価についてそのポイントを整理します。

3:職種別実習:
 各職種で不足している知識や技術を補う目的でリハビリ職種とそれ以外の職種に分か
 れて実習や講義を行います。
(1) 医師や看護師などリハビリ以外の職種:ベッドサイドで行うリハビリ評価・指導について:森沢知之(兵庫医療大学:理学療法士)
(2) リハビリ職種:薬剤やモニタの基礎:野村 智久(順天堂大学練馬病院)

4:離床の実習体験:各スタッフ担当
グループに分かれ人工呼吸器を装着した患者の動作介助、座位や立位、歩行練習の実施を 
します。またこれらを進めるためのアセスメントを実習します。患者役を経験することも 
学びの一つになります。

対 象: 集中治療室に勤務している、またはこれから勤務する予定の者としています。
職種の規定はいたしませんので、どなたでもご応募ください。
募集人数: 36名
開催日: 2017年10月15日(日)13:00〜16:30(予定)
会 場: 北里大学
参加費: 6,000円(JSICM会員)/8,000円(JSICM非会員)
コーディネーター: 鵜澤 吉宏(亀田総合病院)
スタッフ: 野村智久・小松由佳・森沢知之
石高卓也(東大和病院)
山田亨(東邦大学大森医療センター)
戎初代(東京ベイ浦安市川医療センター)
髙田順子(東京ベイ浦安市川医療センター)
見井田和正(北里大学病院リハビリテーション部)
野崎亜紀(防衛医大病院ICU)
アドバイザー: 石川淳哉(東京女子医大附属病院)

お申込み

JSICM会員  JSICM非会員

4.神経集中治療ハンズオンver 1.5
  (神経集中治療:experience-basedからevidence-basedへ)

概要

神経集中治療の醍醐味をevidence basedな内容を中心に、勉強していただく。集中治療室の患者で、神経系に異常を持つ患者は多い。神経集中治療の内容を一言で表すと、脳の酸素需給バランスを確保し、2次性脳損傷を防止することと言える。そのためには神経系を意識した全身管理が非常に重要となる。それらの全身管理とはいかなるものかについて、ハンズオンを通して一つの指針をお示しする。
神経集中治療の効果が高いくも膜下出血の管理や、体系的に学ぶ機会の少ない神経モニタリング(持続脳波モニタリングや頭蓋内圧モニタリング)、集中治療室で馴染みの深い心停止蘇生後症候群について、evidenceに基づいた内容で実践的な内容で勉強していただく。また各分野のエキスパートとともにディスカッションができる機会を設け、日常診療に活かせる内容としている。

内容

1. プレテスト、開始前アンケート (5分)

2. 神経集中治療ハンズオンの基本コンセプトの説明 脳酸素需給バランスについて (10分)

3.心停止蘇生後、頭部外傷、くも膜下出血、てんかん重積の4つのシナリオブースを体験し、experience basedな神経集中治療を学ぶ。 (各50分 + 移動10分)

4. 各ブース詳細

A : 心停止蘇生後ブース (50分)
  シミュレーター、体温管理装置(血管内冷却装置、体表冷却装置)、脳波モニタリング、人工呼吸器を用い、実際の心停止蘇生後の神経集中治療管理を勉強していただく。低体温療法や平温療法をはじめとするTargeted Temperature Managementの適応、施行中の注意点、シバリングアセスメントスケールの紹介やシバリング時の対応方法(看護の工夫なども含む)、神経学的予後予測などを中心にシナリオベースで行う。

B : てんかん重積ブース (50分)
  神経集中治療における持続脳波モニタリングやてんかん重積の対応について学ぶ。実際の症例を元に、国際1020法を用いた持続脳波の判読を行っていただくが、緊急対応が必要な波形にはどの様なものがあるのかについて、神経集中治療領域で最も普及しているACNS分類を元に、判読していく。電極数を減らした簡易脳波モニタリングについても、その有用性と限界について理解していただく。2-3人に1台のパソコンを用意しインストラクターと共に、判読を進めていき、初学者にもわかりやすい内容となっている。

C : クモ膜下出血ブース (50分)
  神経集中治療の有用性を実感できる内容となっている。脳外科医と共に患者管理をしていく上で集中治療医として何ができるのか、現時点での全身管理のエビデンスはどうなっているのかについて、シミュレーションを行いつつ解説する。通常の全身管理の方法や遅発性脳虚血発症時の対応方法を中心に学んでいただく。また経頭蓋カラードプラ法(TCCFI : transcranial color coded flow imaging)の施行方法についても、ハンズオンとして学んでいただく。

D : 重症頭部外傷ブース (50分)
  実際のシミュレーターを使用し、頭蓋内圧の管理方法を学んでいただく。頭蓋内圧が上昇した際に、神経所見の取り方も含め、何を考えどの様に対応するのかについて解説する。
 またキットを用い頭蓋内圧モニタリングを実際に施行していただくが、その適応や合併症についても言及する。

5.ポストテスト (10分)

6.閉会の辞 (5分)

     
対 象: 若手救急集中治療医(後期研修医など)、神経集中治療のインストラクションに興味のある救急医集中治療医、脳外科医、神経内科医(その他の医師も可)、集中治療室で勤務する看護師やコメディカル
募集人数: 36名
開催日: 2017年10月15日(日)13:00~16:30
会 場: 北里大学
参加費: 10,000円(JSICM会員)/12,000円(JSICM非会員)
代表インストラクター: コーディネーター: 黒田 泰弘 香川大学医学部附属病院救命救急センター
副コーディネーター: 江川 悟史 朝霞台中央総合病院 神経集中治療部
・心停止蘇生後ブース
  井上明彦  兵庫県災害医療センター 高度救命救急センター
  黒田泰弘  香川大学医学部附属病院 救命救急センター
・くも膜下出血ブース
  小畑仁司  大阪府三島救命救急センター
  櫻谷 正明  JA広島総合病院 救命救急センター
・頭部外傷ブース
  則末泰博  東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  宍戸肇  香川大学医学部附属病院 救命救急センター
・てんかん重積ブース
  中本英俊   朝霞台中央総合病院 てんかんセンター
  久保田有一  朝霞台中央総合病院 てんかんセンター 
  江川悟史   朝霞台中央総合病院 神経集中治療部
     

お申込み

JSICM会員  JSICM非会員


お問い合わせ先
日本集中治療医学会 ハンズオンセミナー 事務局代行
株式会社コンパス内  萩原、 濱
〒113-0033 東京都文京区本郷三丁目3番11号 NCKビル5階
TEL:03-5840-6131 FAX:03-5840-6130
MAIL:jsicmhos@compass-tokyo.jp

ハンズオンセミナーの一覧

神経集中治療ハンズオンセミナー 2023(2023年12月2日(土)-12月23日(土))
神経集中治療ハンズオンセミナー 2023(2023年3月5日(日))
神経集中治療ハンズオンセミナー 2022(2022年11月11日(金)-11月25日(金))
神経集中治療ハンズオンセミナー 2021(2021年12月1日(水))
日本集中治療医学会ハンズオンセミナー 2020(2020年3月5日(木))
日本集中治療医学会ハンズオンセミナー 2019(2019年10月5日(土)、10月6日(日))
日本集中治療医学会ハンズオンセミナー 2019(2019年2月28日(木)、3月3日(日))
日本集中治療医学会ハンズオンセミナー 2018(2018年10月13-14日開催)
日本集中治療医学会ハンズオンセミナー 2017(2017年10月14-15日開催)
ハンズオンセミナー 2017(2017年3月8日開催)
ハンズオンセミナー 2016(2016年9月24日開催)