第53回日本集中治療医学会学術集会 U35 プロジェクト活動報告
2026年3月
■Topics
第53回日本集中治療医学会学術集会 U35 企画
報告者:檜山 洋子 開催日:2026年3月5日~7日
第53回日本集中治療医学会学術集会において、U35企画として、若手医療者の交流と学びを支援することを目的としたコンシェルジュブースおよび3つのセッションを開催しました。医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、薬剤師、管理栄養士など、多職種の若手医療者が主体的に参加し、集中治療領域におけるキャリアや日常診療における多職種連携について、活発な議論と情報交換が行われました。
本企画を通じて、職種の垣根を越えて気軽に相談し合える環境や、若手医療者同士が互いに学び合う新たな場所を提供することができました。本報告では、各企画の概要と当日の様子をご紹介いたします。
本企画の実施にあたり、ご指導・ご支援を賜りました皆様に、心より御礼申し上げます。
本企画を通じて、職種の垣根を越えて気軽に相談し合える環境や、若手医療者同士が互いに学び合う新たな場所を提供することができました。本報告では、各企画の概要と当日の様子をご紹介いたします。
本企画の実施にあたり、ご指導・ご支援を賜りました皆様に、心より御礼申し上げます。
U35コンシェルジュブース
報告者:中嶋 真帆 開催日:2026年3月5日~7日
日本集中治療医学会学術集会に参加された若手医療者に対して、集中治療領域における各職種のキャリアパスや専門認定資格、学術集会のまわり方、 U35 プロジェクトの活動などを周知することを目的として、U35 プロジェクトメンバーが分担し「コンシェルジュブース」を運営しました。
学術集会期間中に、医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、管理栄養士など多職種の医療者および学生(医学科、臨床工学科、薬学科など)計65名の方にご来訪いただき、職種を越えたキャリア相談の場としてご活用いただきました。
相談内容としては、キャリア形成や専門資格、認定制度に関する質問のほか、通常業務の中でどのように集中治療に関わることができるかといった内容等など多岐にわたっていました。
また、本企画をきっかけとしたU35 プロジェクトへの新規入会者もおり、U35 プロジェクトの活動内容の周知や若手医療者のネットワーク形成に寄与するとともに、メンバー間の交流や多職種間のつながりを深める機会にもなりました。
今後も、U35 プロジェクトの周知と若手医療者同士のつながりの促進、多職種連携の強化につながる取り組みとして継続していきたいと考えています。
学術集会期間中に、医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、管理栄養士など多職種の医療者および学生(医学科、臨床工学科、薬学科など)計65名の方にご来訪いただき、職種を越えたキャリア相談の場としてご活用いただきました。
相談内容としては、キャリア形成や専門資格、認定制度に関する質問のほか、通常業務の中でどのように集中治療に関わることができるかといった内容等など多岐にわたっていました。
また、本企画をきっかけとしたU35 プロジェクトへの新規入会者もおり、U35 プロジェクトの活動内容の周知や若手医療者のネットワーク形成に寄与するとともに、メンバー間の交流や多職種間のつながりを深める機会にもなりました。
今後も、U35 プロジェクトの周知と若手医療者同士のつながりの促進、多職種連携の強化につながる取り組みとして継続していきたいと考えています。
パネルディスカッション 症例検討「その時カンファが動いた-2nd edition; 対立(conflict)⇄協調(cooperate)-」
報告者:福勢 麻結子、檜山 洋子 開催日:2026年3月5日
多くの病院のICUで多職種カンファレンスが行われています。昨年度に続いて、本年度は「コンフリクトマネジメント(対立の解消)」をテーマに3症例提示し、職種間や患者・家族の意思決定過程で生じる意見の相違を整理・解消し、より良いチーム医療・多職種協働の実践方法を検討しました。また、カンファレンスの実演中はMentimeterを使用し、会場の方々からリアルな意見も募りました。
【症例1】 報告者:東海林 弘太朗
劇症型心筋炎の60歳代男性を症例として医師と多職種のコンフリクトマネジメントを題材にカンファレンスを行いました。day3、day5と違うフェーズで行い、それぞれ性格の悪い医師、時間のない中で迫りくる期限と今後の方針に頭を悩ませる医師と多職種との構図、よくある悩みについて私たちなりの答えを出してお話ししました。朝一番、初っ端のセッションでしたが会場からの意見も活発で、いい議論になったのではないかと思います。
【症例2】 報告者:吉澤 和大
定時手術後の合併症での多臓器不全の患者を症例として、積極的治療×緩和ケアのコンフリクトマネジメントを題材に多職種倫理カンファレンスを行いました。臨床倫理の四分割表が実際に画面上で埋まっていく様子を見てもらいながら、病状だけではなく、患者の意向やQOLを上げていくための方策を議論していくカンファを演出し、積極的治療に固執していた主治医の考えの動きまでお見せしました。会場からは、皆さんの普段の倫理的な悩みから四分割表が便利そうで良かったという意見も多数いただき、有意義な模擬カンファになったと感じました。
【症例3】 報告者:奥脇 一
先天性ミオパチーの小児患者を症例として、患者家族と医療従事者のコンフリクトマネジメントを題材にカンファレンスを行いました。気管切開をテーマに、現状だけでなく、小児特有の今後の生活のこと、退院後の生活を見据えた問題点の共有などを提示し、日頃小児患者に関わりが少ない方々にも伝えたい内容を盛り込みました。また、医師でなく看護師が司会というシナリオで多職種での強みを出すことができました。学会初日の朝から多くの方に来ていただけて、会場から多くのコメントをいただき、双方向の学びを実現できた模擬カンファレンスになったと感じています。
【症例1】 報告者:東海林 弘太朗
劇症型心筋炎の60歳代男性を症例として医師と多職種のコンフリクトマネジメントを題材にカンファレンスを行いました。day3、day5と違うフェーズで行い、それぞれ性格の悪い医師、時間のない中で迫りくる期限と今後の方針に頭を悩ませる医師と多職種との構図、よくある悩みについて私たちなりの答えを出してお話ししました。朝一番、初っ端のセッションでしたが会場からの意見も活発で、いい議論になったのではないかと思います。
【症例2】 報告者:吉澤 和大
定時手術後の合併症での多臓器不全の患者を症例として、積極的治療×緩和ケアのコンフリクトマネジメントを題材に多職種倫理カンファレンスを行いました。臨床倫理の四分割表が実際に画面上で埋まっていく様子を見てもらいながら、病状だけではなく、患者の意向やQOLを上げていくための方策を議論していくカンファを演出し、積極的治療に固執していた主治医の考えの動きまでお見せしました。会場からは、皆さんの普段の倫理的な悩みから四分割表が便利そうで良かったという意見も多数いただき、有意義な模擬カンファになったと感じました。
【症例3】 報告者:奥脇 一
先天性ミオパチーの小児患者を症例として、患者家族と医療従事者のコンフリクトマネジメントを題材にカンファレンスを行いました。気管切開をテーマに、現状だけでなく、小児特有の今後の生活のこと、退院後の生活を見据えた問題点の共有などを提示し、日頃小児患者に関わりが少ない方々にも伝えたい内容を盛り込みました。また、医師でなく看護師が司会というシナリオで多職種での強みを出すことができました。学会初日の朝から多くの方に来ていただけて、会場から多くのコメントをいただき、双方向の学びを実現できた模擬カンファレンスになったと感じています。
ワークショップ 臨床研究「みんなで臨床研究案を考えよう」
報告者:春日井 大介 開催日:2026年3月5日
本セッションは、集中治療に関わる若手医療者が、日々の診療で抱く疑問を持ち寄り、多職種で議論しながら臨床研究の着想へとつなげていくことを目的として実施しました。
当日は、医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士が、同一のExtracorporeal Membrane Oxygenation(ECMO)症例を題材として、それぞれの立場からどのようにClinical Question(CQ)を設定するかについて発表を行いました。同じ症例であっても、職種ごとに着目する課題や重視する転帰が異なり、多職種でCQを検討する意義が明確に示される内容となりました。
続く総合討論では、提示されたCQについて、どのような観点から研究課題として選ぶのか、研究を進めるうえで何が課題となるのか、どのような結果が見込まれるのか、さらに、その知見を得た後にどのような展開が考えられるのかといった点について議論しました。あわせて、研究を実施するために、どのような関係者の理解と協力が必要になるのかという、実際に研究を形にする際に避けて通れない論点についても、壇上で具体的な意見交換が行われました。
また、研究アイデアに対して異なる職種から意見を受けることで、自分たちだけでは見落としやすい視点が加わり、研究案をさらに具体化できることを実感しました。会場投票では、薬剤師から提示されたCQである「ECMO管理中の最適な鎮静管理」が選出され、座長からは、看護師から提示されたCQである「ECMO管理中の褥瘡発生予測」が選ばれました。これら2つのCQをもとに、研究課題としてさらに具体化するための追加討論を行いました。
最後に、座長の中田教授から、ベテラン研究者の立場からこれらの課題をどのように発展させていくかについてご助言をいただきました。臨床研究に限らず、ex vivo研究を含む多様なアプローチの可能性についても示され、若手医療従事者・研究者に向けて励ましの言葉を頂戴しました。
本セッションを通じて、研究経験の有無を問わず参加しやすい雰囲気の中で、臨床研究を日常診療の延長線上にある営みとして捉えるきっかけを提供できたと感じています。また、若手医療者が多職種で対話しながら研究の種を育てていくことの重要性を改めて実感しました。今後もU35では、このように参加者同士が学び合い、共同研究の契機となる場を継続して企画していきたいと考えています。
当日は、医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士が、同一のExtracorporeal Membrane Oxygenation(ECMO)症例を題材として、それぞれの立場からどのようにClinical Question(CQ)を設定するかについて発表を行いました。同じ症例であっても、職種ごとに着目する課題や重視する転帰が異なり、多職種でCQを検討する意義が明確に示される内容となりました。
続く総合討論では、提示されたCQについて、どのような観点から研究課題として選ぶのか、研究を進めるうえで何が課題となるのか、どのような結果が見込まれるのか、さらに、その知見を得た後にどのような展開が考えられるのかといった点について議論しました。あわせて、研究を実施するために、どのような関係者の理解と協力が必要になるのかという、実際に研究を形にする際に避けて通れない論点についても、壇上で具体的な意見交換が行われました。
また、研究アイデアに対して異なる職種から意見を受けることで、自分たちだけでは見落としやすい視点が加わり、研究案をさらに具体化できることを実感しました。会場投票では、薬剤師から提示されたCQである「ECMO管理中の最適な鎮静管理」が選出され、座長からは、看護師から提示されたCQである「ECMO管理中の褥瘡発生予測」が選ばれました。これら2つのCQをもとに、研究課題としてさらに具体化するための追加討論を行いました。
最後に、座長の中田教授から、ベテラン研究者の立場からこれらの課題をどのように発展させていくかについてご助言をいただきました。臨床研究に限らず、ex vivo研究を含む多様なアプローチの可能性についても示され、若手医療従事者・研究者に向けて励ましの言葉を頂戴しました。
本セッションを通じて、研究経験の有無を問わず参加しやすい雰囲気の中で、臨床研究を日常診療の延長線上にある営みとして捉えるきっかけを提供できたと感じています。また、若手医療者が多職種で対話しながら研究の種を育てていくことの重要性を改めて実感しました。今後もU35では、このように参加者同士が学び合い、共同研究の契機となる場を継続して企画していきたいと考えています。
パネルディスカッション コラボ企画「Next Generation Collab. ―集う・語らう・考える― “ICU、外から見るか?中から見るか?”」
報告者:谷口 大介 開催日:2026年3月7日
ご参加いただいた皆様、ならびに企画運営にご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。このパネルディスカッションでは U35 プロジェクトで初めて、他分野の若手とのコラボレーション企画に挑戦しました。普段から ICU に関わっている U35 プロジェクトのメンバーに加えて、U40 心不全ネットワーク、心臓血管外科学会 U40 の先生方をお迎えして、ICU でのチーム医療についてディスカッションをおこないました。
「主治医の専門領域以外の問題が合併した複雑な症例に対して、誰がリーダーを担うのか?」「よりよいチームを作るには?」といった、現場でよく遭遇する悩みについて、集中治療医、臓器専門医、さらにはコメディカルスタッフの視点から、建設的なディスカッションをすることができました。これまでもU35 プロジェクト内ではICU に関わる他施設の若手と意見交換をする機会はありましたが、本セッションではU35 プロジェクト外の若手医療者とも議論をすることでき、より広い視野に触れる機会になりました。
これからも、若手ならではのフラットな関係性で、他分野とのネットワークを築いていくことができればと思います。
「主治医の専門領域以外の問題が合併した複雑な症例に対して、誰がリーダーを担うのか?」「よりよいチームを作るには?」といった、現場でよく遭遇する悩みについて、集中治療医、臓器専門医、さらにはコメディカルスタッフの視点から、建設的なディスカッションをすることができました。これまでもU35 プロジェクト内ではICU に関わる他施設の若手と意見交換をする機会はありましたが、本セッションではU35 プロジェクト外の若手医療者とも議論をすることでき、より広い視野に触れる機会になりました。
これからも、若手ならではのフラットな関係性で、他分野とのネットワークを築いていくことができればと思います。
発行者:U35プロジェクト運営委員会









