U35 月例報告 2023年6月

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2023年8月9日

■座談会開催報告
「セラピスト座談会」
報告者:中西 恭介

6月に2回、セラピストでの座談会を行いました。
1回目の座談会では、ECMO管理での腹臥位療法や早期離床・リハビリテーション加算をテーマに話し合い、施設間で情報共有しました。また、看護師との円滑な連携(スケジュール調整など)についても各施設で工夫している点について意見交換を行いました。
2回目の座談会では、メンバーが作成した模擬症例に対して、各施設での取り組みを共有しつつより良い介入方法を検討しました。症例は、長期の挿管管理をされていた患者で、呼吸器設定や呼吸ドライブ、早期離床の重要性、薬剤、栄養など様々なキーワードを基に幅広く検討しました。検討するなかで、参考となるエビデンスの紹介もあり、メンバーそれぞれが知識のアップデートに繋がったと思います。
患者さんの活動や生活についての専門家として、私たちセラピストは集中治療において何が出来るのか考えていきます。

「薬物治療支援グループの設立と活動」
報告者:檜山 洋子

5月末に薬剤師を中心とした薬物治療に関する意見交換を行うグループを設立し、6月より活動を開始しています。
このグループは多職種・多施設の意見を取り入れ、薬物治療に関連したプロブレムの抽出や最新の知見に基づいた検討を行うことを目的としています。
活動の一環として、U35に所属している看護師との交流会も開き、多種多様な職場でのそれぞれの職種の在り方やロードマップを共有し、意見交換を行うことでお互いの視野を広げることができました。
また、グループ内で提起された内容を臨床研究に昇華する取り組みも進行中です。
今後も薬物治療に対してU35世代ならではの独創的かつ新進気鋭な活動を展開していく予定です。

「多職種教育チームの設立と活動」
報告者:福勢 麻結子

多職種教育チームは、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、臨床工学技士、管理栄養士をコアメンバーとして、集中治療室で働く多職種の学習や教育について考え、活動しています。
第1回座談会は「各職種における教育への困難感」をテーマとして、参加者の皆さんとディスカッションをしました。
多職種に共通することとして、「卒前教育が少ない」「卒後教育が確立されていない」など自部署に関するご意見のほか、「他職種が何を考えて働いているのか」といった自部署を越えた課題もありました。
特に後者に関しては、多職種が同じ方向性で働き、連携するために重要なテーマであると考えます。
今回の座談会で得たご意見をもとに、より具体的な活動に繋げていきたと思います。


「緩和座談会」
報告者:石上 雄一郎

事前に募集した内容を軸に以下のテーマについてディスカッションをしました。
 ・痛みをなかなか訴えられない患者さんのオピオイドの使い方
 ・オピオイドが命を縮めるのか?
 ・デスカンファなど振り返りのカンファで気をつけていること
 ・ファシリテーションのコツ
 ・各々の施設の取り組みについて共有
1つのテーマから脱線しながら、いろんな意見が出てくるところがこの座談会の魅力であると感じています。
今後も月1回のペースで開催していきます。

発行者:U35プロジェクト運営委員会