TO JOIN THE INTENSIVE CARE TEAMインタビュー 横山 仁志
略 歴
1994年 高知リハビリテーション学院卒業、佛教大学 社会学部社会福祉学科(通信)卒業
1994年 聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部入職
2003年 筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻リハビリテーションコース修士課程修了
2022年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部に異動。管理業務と並行しICUの臨床業務に従事

公開日:2026年7月3日 ※所属・役職等はすべて記事公開時点のものです

ICU専従理学療法士として、重症患者の回復に向き合い続ける

Q 集中治療の魅力とは?

私は2010年からICU専従理学療法士となりました。その当時、ICUリハビリテーションは、まだまだ普及していませんでした。ICUに理学療法士が専従すれば、呼吸状態が不安定な時でもすぐに対応できるし、鎮静薬の中断に合わせて覚醒・精神状態のベストなタイミングで臨機応変なリハビリテーション介入を実施することができるのでは??と当時の私は考え、ICUリハビリテーションの普及やICU専従理学療法士の積極的導入に関わったことがきっかけでした。ICUでの毎日は挑戦と発見に満ち、今なお、その魅力に惹かれ続けています。

Q 集中治療との関わり

2010年からICU専従理学療法士として勤務し、特に2020年以降はECMO・人工呼吸器管理下の重症COVID-19患者を数多く担当しました。現在はリハビリテーション部門の管理職ですが、大好きな臨床への想いから、今もICU専任理学療法士として現場に立ち続けています。

Q この道に入って感じたこと

ICUのリハビリテーションでは、死と隣り合わせの重症患者も多く、介入時に私のなかでは“人として”“治療者として”の想いが交錯します。脳卒中や整形疾患のリハビリテーションとは異なり、常に「この患者にとって最善は何か」と自問しながら、今なお悩み、向き合い続けています。

Q これまで所属してきた施設を選んだ理由

 “急性期理学療法のプロ”を目指し、理学療法のリスク管理において日本トップクラスの当院を就職先に選びました。急性期患者を診る上で、病態把握と安全管理の知識を習得し、最良のリハビリテーション介入を行う理学療法士になるためです。特にICUではその力を最も発揮できる場であり、日々やりがいを感じています。

人工呼吸器管理下の患者への介入を軸に、ICUリハの価値を高める

Q これから力を入れていきたい分野

人工呼吸器装着患者へのリハビリテーションが、私の能力を最も発揮できる分野だと考えています。それらの患者に対する介入に加え、若手スタッフの教育にも力を注ぎ、ICUチームの一員として他職種と対等に連携できる理学療法士の育成を目指しています。

Q 今後のキャリア

ICUの重症患者の回復にはリハビリテーションが不可欠であり、ICUの全ての医療スタッフがその概念を共有すべきだと考えています。リハビリテーションスタッフのみならず、ICUの治療に携わる全職種へのリハビリテーションの教育にも力を注ぎ、チーム全体で治療の質の向上を目指したいです。

患者を“人”として捉え、多職種とともに最善を考える

Q 多職種連携で大切にしたいこと

ICUの重症患者の改善には、自分だけ、リハビリテーションスタッフだけの努力では不十分で、多職種連携が不可欠です。他職種への尊敬と意見の傾聴を大切にし、職種を超えた協力体制が患者の回復を支えると考えています。

Q 印象に残る経験

疾患や臓器障害ばかりに目が向いていた若手時代、患者を“人”として捉え関わる理学療法士に出会い、自らの治療観を見直す転機となりました。

Q 次世代の仲間へのメッセージ

ICUリハビリテーションは生まれたばかりの新しい領域であり、重症患者にとって不可欠な医療サービスとして急速に成長しています。今後も多くの人が関わり、その発展を支えていくことが重要だと考えています。みんなで協力し、この領域を盛り上げていきましょう。

Q 10年後の自分へ

疾患や臓器障害だけでなく、心のある“人”として患者を診る姿勢を持つスタッフを育成できていますか?