支部学術集会レポート日本集中治療医学会 第9回東海北陸支部学術集会(名古屋)


日本集中治療医学会 第9回東海北陸支部学術集会(名古屋)

会 期 2025年6月21日(土)
会 場 ウインクあいち
会 長 山下 千鶴(藤田医科大学医学部 麻酔・集中治療医学講座)
テーマ ダイバーシティへの扉を開けよう
H P 公式ホームページ  
 2025年6月21日(土)、日本集中治療医学会第9回東海北陸支部学術集会が開催されました。梅雨時期にもかかわらず当日はお天気にも恵まれ、580名を超える皆様にご参加いただき、外界の暑さに負けないほどの熱気のもとに盛会裏に終了することができました。ご参加いただきました皆様、ご協賛いただきました企業の皆様、そして、当日各病院で医療を支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。
 今回の学会テーマを「ダイバーシティへの扉を開けよう」とし、特別講演として、長崎大学病院医療教育開発センターの松島加代子先生に、「ダイバーシティ、働き方改革、医療者教育をつなぐ扉を開けてその先へ」と、まさしく本支部学術集会のテーマに合ったご講演をいただきました。理事長講演、キャリアプラン、脳死下臓器提供、臨床研究のすすめ、災害、ACP(Advance Care Planning)、敗血症と自然免疫、PICS(Post Intensive Care Syndrome)、栄養、RRS(Rapid Response System)、腸内環境など、幅広いセッションの各会場で、素晴らしい発表と活発な討議が行われていました。また、年次学術集会で人気の壇上症例検討セッションでは、登壇者の緻密な事前準備のお陰で、並列する魅力あるセッションにもかかわらず多くの集客を集めており、注目の高さが伺えました。このような素晴らしい企画を多数考えてくださったプログラム委員の皆様に深く感謝申し上げます。
 本支部学術集会では、3つの点に注力しました。
 1点目は、目下、ダイバーシティ委員会で取り組んでいる子連れ学術集会参加を推し進めることです。キッズラウンジの設置、子供用のランチョン用お弁当などを準備しました。また、直前ではありましたが、NPO法人のご協力の元で託児スタッフによる託児所も開設し、利用者からは非常に好評でした。託児所の会場内設置も、NPO法人等の利用により比較的安価に実施できると経験することができました。学会会場内のあちこちで、10名程度の子供さんの参加を見かけましたが、参加者の方々も温かい目で受け入れていただいていたように思います。
 2点目は、参加者にも協賛企業の皆様にも楽しんでいただくことです。優秀演題賞に加えて、U35優秀演題賞の選出、企業ブースのスタンプラリーでは名古屋名物のお菓子に加えて会長シークレット景品、スイーツコーナーでは名古屋と会長出身地のコラボ、早期演題登録賞・早期参加登録賞の表彰など、遊び心も加えながら準備させていただきました。楽しんでいただけたようでしたら嬉しい限りです。会長シークレット景品(『集中治療医学』テキスト、冊子『JSSCG2024ダイジェスト版』、クラブハリエのバウムクーヘン)は、学会開始後1時間以内で売り切れたそうです。準備した甲斐がありました!
 3点目は、他施設の方々との繋がりを広げ、顔と顔が見える関係づくりです。コロナ禍で全ての学術集会がWebになったときに心にやりきれない寂しさを感じた方も多いのではないでしょうか。対面でのコミュニケーションが学会としての活気や、業務や臨床研究などでの協力体制を作ると信じています。学術集会は前日の懇親会から始まる!との前上司の教えに従って、前夜、駅近で懇親会を開催し、36名もの多くの方にお集まりいただき、熱く近況を語り合いました。今後この輪がさらに広く繋がり、さらに活気あふれる支部になっていくことを期待しています。
 来年の記念すべき第10回東海北陸支部学術集会は、2026年9月5日(土)、静岡県立こども病院集中治療センターの川崎達也先生の会長のもと、静岡県コンベンションアーツセンターグランシップで開催予定です。集中治療医学会を、そして東海北陸支部をさらに盛り上げようではありませんか。多くの皆様のご参集をお待ちしています!!
(レポート:山下千鶴)