「日本版敗血症診療ガイドライン2016」訂正について

2017/09/08

 2017年2月に発行した「日本版敗血症診療ガイドライン2016」中の「CQ5-6:抗菌薬はプロカルシトニンを指標に中止してよいか?」につきまして,「推奨:敗血症,敗血症性ショックにおける抗菌薬治療で,PCT 値を指標に抗菌薬の中止を行わないことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)としておりました。
 しかし,本ガイドライン発行後に新たにRCT1件*を追加してメタアナリシスを行ったところ,28日死亡率が有意に改善し,抗菌薬投与日数も有意に短縮するという結果となりました。
 この結果を本邦の臨床現場に適用できるかも含めて委員会内で議論し投票を行った結果,「推奨:敗血症において,PCT を利用した抗菌薬の中止を行うことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)に変更いたします。

詳細は,当学会ホームページ「ガイドライン」ページ内、「日本版敗血症診療ガイドライン2016 (J-SSCG2016)本編」S53頁,S54頁,S61頁,S62頁 をご参照いただきますよう,お願い申し上げます。

*de Jong E, van Oers JA, Beishuizen A, et al. Efficacy and safety of procalcitonin guidance in reducing the duration of antibiotic treatment in critically ill patients: a randomised, controlled, openlabel trial. Lancet Infect Dis 2016;16:819-27.

ダイジェスト版についてはこちらをご覧ください。


2017年9月7日 
日本集中治療医学会・日本救急医学会合同
日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会
委員長:西田 修
副委員長:小倉 裕司
担当理事:織田 成人(日本集中治療医学会)
担当理事:田中 裕(日本救急医学会)