日本集中治療医学会第4回東北支部学術集会
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会長挨拶

 日本集中治療医学会会員の皆様、参加者の皆様、第4回東北支部学術集会ウェブ開催へのご参加、誠にありがとうございます。各方面からのご支援、ご協力に衷心より御礼申し上げます。
 本学術集会は、当初のポスターを見てお分かりいただけるように、例年通り晩春初夏のさくらんぼの時期を想定し、令和2年7月4日(土)、山形駅近くの山形テルサでの開催を予定しておりました。しかし、想像もしていなかった新型コロナウイルス蔓延という事態となり、その影響に鑑みて、晩夏初秋の9月25日(金)~26日(土)に順延、秋の風物詩である芋煮をはじめとした山形の郷土料理と観光を楽しんでいただけるよう、今までにない一泊二日での開催とすることに決定いたしました。ところが、大変残念なことではありますが、最終的に現地開催からウェブ開催へと変更する運びとなりました。
 現在も尚、国内は新型コロナウイルス感染症に関して予断を許さない状況にあり、大都市圏や観光地を中心として患者数は増加し、地方都市における緊張感も高まっております。今後の状況が予測しがたい中で、一度クラスター感染が発生すれば学術集会開催が危ぶまれる状況であったため、このような苦渋の決断とさせていただきました。ご理解いただければ幸甚に存じます。
 ふと思い起こしますと、6年前に私が会長を拝命し山形で開催された第23回東北地方会のテーマは『集中治療・麻酔・救急:三矢の訓え』でした。3つの医学が三位一体となることで、急性期医療がさらに発展していくであろうという趣旨の下、その原動力となる専門医教育にも議論の的を向けました。今回の学術集会のテーマは、急性期医療チームが一致団結する意を込めて『チーム医療で立ち向かう敗血症診療』としました。本年は「日本版敗血症診療ガイドライン2020」が上梓される年になりますので、これを受け、東北地方で急性期医療に携わるすべての職種の方々に、最新の敗血症診療を学ぶ場を提供出来たらと考えたからです。
 ウェブ開催に関しましては可能な限り会員の皆様のお役に立てるよう創意工夫を凝らしました。メインテーマである敗血症診療とホットトピックスであるCOVID-19に関しまして、教育的な側面に配慮した多種多様な6つのスポンサードセミナー、そして学術集会の目玉であるCOVID-19の免疫応答に関する特別講演、学会理事長によるCOVID-19パンデミック緊急報告といった救急・麻酔・集中治療の垣根を越えたテーマで、大変魅力ある講演をライブ配信という形で実現できることになりました。一般演題はオンデマンド配信でじっくり何回でも視聴でき、演者への質問も可能なシステムといたしました。
 会員の皆様方には、慣れない開催形式のためご負担をお掛けすることになったかと存じます。また、我々も初めての試みとなり、不行き届きな点が多々生じるかもしれません。しかしながら、ピンチは最大のチャンスでもあります。更なる進化を遂げながら本学会が発展していきますよう、今回の第4回東北支部学術集会がそのような転機となることを心より願っております。



日本集中治療医学会第4回東北支部学術集会
会長 中根 正樹
(山形大学医学部附属病院 救急部・高度集中治療センター)

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