第3回東北支部学術集会を7月6日に秋田市で開催させていただきます。平成は4月30日で終了し、5月1日から年号は『令和』に改まりました。すなわち、本学術集会は新元号になってはじめての開催となり、このような節目に会長を務めさせていただくことに感謝申し上げます。

今回の学術集会のテーマは『集中治療医学の裾野を広げる』にさせていただきました。集中治療は多職種連携が重要となる最たる部署で医師や看護師だけではなく、現在、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、栄養士、ソーシャルワーカーなどの活躍が顕著になってきています。近年、Post-Intensive Care Syndrome (PICS)の概念が提唱され、患者のみならず、家族もその対象となっています。そこで、今回は裾野を広げる意味で早期リハビリテーションにも焦点を当てて理学療法士の先生にも多数お声がけさせていただきました。多職種シンポジウムでは幅広く、効率よく集中治療を学ぼうとの趣旨で多職種からなる様々な取り組みについて議論していただきます。感染症は依然として我々が日々格闘している課題でもあり、今回は特別講演に神戸大学から感染症の分野でご高名な岩田健太郎教授をお招きいたしました。ご講演では感染症に留まらず、漢方、エビデンスについても言及していただけるとのことです。また、ランチョンセミナーも教育講演の意味合いで、長崎大学から全国で数多くご講演されておられる神津玲教授と岩手医科大学から敗血症で群を抜く存在感の鈴木泰准教授をお招きしております。

お陰様で、シンポジウム5題、一般演題48題の応募をいただいております。セミナーも人工呼吸ハンズオンと救急エコーハンズオンを企画させていただいております。どうぞ、心ゆくまで本学術集会をご堪能ください。

7月初旬の秋田は初夏の清々しさを味わえる時期であり、美味しいお酒や食べ物も盛りだくさんです。秋田犬が脚光を浴びておりますが、アメリカでも”Akita”だけで秋田犬のことだとわかるようになってきたそうです。秋田市にも、その秋田犬と触れ合う場所もできています。会員の皆様のご参加をお待ちしております。

第3回日本集中治療医学会
東北支部学術集会
会長
 中永 士師明
(秋田大学大学院医学系研究科医学専攻 救急・集中治療医学講座 教授)