会長挨拶

日本集中治療医学会 第2回中国・四国支部学術集会
会長 片山 浩
(川崎医科大学 麻酔・集中治療医学3)
 日本集中治療医学会 第2回中国・四国支部学術集会の会長を仰せつかりました、川崎医科大学の片山です。世界では2016年から2017年にかけて節目となる発表が行われてまいりました。一つは敗血症の定義が変わったことであり、もう一つはSSCGが予定より少し遅れましたが発表されたことです。集中治療の現場では、術後管理とともに大きな柱は敗血症及び敗血症に伴う臓器不全の管理です。これはわが国で集中治療が開始されて以来ほぼ変わらないテーマでありました。一方、重症患者治療においては、一発の鋭い矢のような治療方法の模索から、多くの場面でBundle療法と呼ばれるいくつかのジャブを重ねて有効打を目指す方法が模索されています。同様に、重症患者管理についても多くの職種の人々が、それぞれの分野で適切な発言と行動を起こし、有効な治療につなげることが求められています。チーム医療という言葉はもうすでに10年も昔から使われていますが、本当の意味でチームを作らなければ良好な治療成績は得られない時代だと言っても過言ではありません。これまでにも、中国四国地方会の中で、看護師は各地域の代表による看護部評議員会が存在していましたが、支部会に生まれ変わった2017年からは、臨床工学技士、理学療法士、薬剤師からも支部運営委員が誕生し、医師、看護師と席を同じくしてこれまで以上に積極的なかかわりを持っていただいています。それぞれが、それぞれの色の糸を持ち寄って織りなすことを念願して、第2回の支部会ではメインテーマを『みんなで紡ぐ集中治療』とさせていただきました。これからの数年で真のチーム医療が実践できることを心から祈っております。
 第2回中国・四国支部学術集会は、2018年1月27日(土)に、岡山コンベンションセンターで開催させていただきます。翌28日(日)には、リフレッシャーセミナーを、新しくなりました川崎医科大学総合医療センター(岡山市)で開催予定としております。こちらにもどうぞご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。