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日本集中治療医学会
第7回東北支部学術集会

会長挨拶

会長 櫛方 哲也の写真

日本集中治療医学会第7回東北支部会学術集会
会長 櫛方 哲也
(弘前大学大学院医学研究科麻酔科学講座)

このたび日本集中治療医学会第7回東北支部会学術集会の会長を拝命いたしました、弘前大学大学院医学研究科麻酔科学講座の櫛方哲也と申します。ご指名にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
第7回東北支部会学術集会は2023年7月8日(土)に開催する予定です。コロナ禍が収まることを願って、会場を青森県弘前市のアートホテル弘前シティとする現地開催を考えております。
今回の学術集会のテーマは「変わるもの、変わらないもの」としました。現代の医療は進歩が目まぐるしく、集中治療医学の領域でも平成から令和にかけての進歩は目を見張るものがあります。私が麻酔科医になった平成元年当時とは全く違ったものになったといっても言い過ぎではないと思います。例えば人工呼吸のモード、循環補助、血液浄化法、抗不整脈薬など枚挙に暇がありません。必要に応じて医療技術が変わることは当然のことで、それ自体は歓迎すべきものでもあるでしょう。
一方、我々医療者が守るべき医療に対する考え方は変わらないと思います。「我々医療者は患者様のために医療を行っている」ということです。そのためにはかつて恩師が私に伝えてくれた先人の言葉、「安全に、迅速に、そして快適に治療せよ(Asclepiades: BC124~BC40: Curare tuto, celeriter et jucunde)」という原則に従うことが必要と思います。このモットーは時を超え、ベサリウスや華岡青洲にも受け継がれているそうです。コロナ禍の現在でも最新の技術と知識を使って治療に当たることはもちろんですが、その基本となるべき考えは2000年以上伝わる箴言と変わらないと思います。
現在のような不確実な時代は、「変わらないもの」を基準として、必要に応じてやるべき方法を選んでいくのがよいのではないでしょうか。東北支部学術集会は6年で1周期になっております。今回の集会は2周期目の最初になります。「弘前での学術集会は面白く、ためになった」と皆様に思っていただけるような学術集会にしたいと存じます。
皆様のご協力を切にお願い申し上げます。