ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-697-CP46-4 ICU へ配置転換した看護師の職場適応につなげる支援の在り方富山県厚生連高岡病院平田 実菜、寺井 彩、浦上 恵里、井波 雅子【目的】配置転換看護師が知識・技術習得に向けて、仕事に前向きに取り組めるようになった要因を明らかにする。【対象】A病院における病棟からICUに配置転換した看護師、A病院の倫理審査委員会の承認を得た。【方法】半構成的面接法による個人面接を実施、KJ法にて分析した。【結果・考察】分析の結果121のコードから34 の小カテゴリー、17の中カテゴリー、8の大カテゴリーが生成された。なかでも【スタッフの手厚い協力】【カンファレンスの大切さ】【支えてくれた人の存在】【スタッフによる正確な知識・技術の習得】といった要因が深く関係しあうことで、よりよいチームワーク形成につながり、異動者の職場適応につながっていた。【結論】配置転換看護師が知識・技術習得に向けて、仕事に前向きに取り組めるようになるには関連図に上げた要因が関係していた。特に【スタッフの手厚い協力】【カンファレンスの大切さ】【支えてくれた人の存在】【スタッフによる正確な知識・技術の習得】が知識・技術習得には深く関係していた。CP46-5 当院のHCU 立ち上げでの反省と今後の課題医療法人社団如水会 今村病院 看護部 HCU近藤 和治【はじめに】当院は二次救急でありながら、重症呼吸不全や心不全・開頭術後を一般病棟で管理していた。そこで急性期医療の充実と安全確保のために平成27 年2 月よりHigh Care Unit(以下HCU)を立ち上げた。しかしほとんどのスタッフが未経験者で教育不十分の状態での立ち上げであった。半年経過し現時点で振り返り、反省と今後の課題を報告する。【方法】HCU看護師22 名にアンケート調査、半年間のインシデントアクシデント報告の分析。【結果】ICU/HCU経験あり7名、うち平均経験年数3.14年  配属時:不安あり22 名(未経験14 名・知識不足11 名・医療機器取扱6 名など) 半年後:不安14 名(知識不足8 名・夜勤帯での対応に対して3名など) インシデント・アクシデント報告件数33件(チューブトラブル10件・内服投与忘れ7件・注射点滴ミス7件・検査関係3 件など)受傷レベル(レベル:2 27 件・3a:6 件)発生時間帯(日勤帯:6 件・夜勤帯:27件)【考察】看護師全員が不安を抱えてのスタートであったが、経験を重ね、勉強会に参加することで軽減していると考える。インシデントアクシデン報告では重大な事故は回避できているが、未経験者同士での夜勤体制であったりすることで、夜間での発生が圧倒的に多く業務の見直しが必要である。【おわりに】当院は立地的にも地域医療の向上を担っている。今後、安心で安全な医療が行えるために更に教育体制・システムを改善しHCU 看護を充実させ、ICUに発展していきたいと考えている。CP46-6 ICU 管理に係る診療看護師の学び1)愛知医科大学病院 看護部、2)愛知医科大学麻酔科学講座、3)愛知医科大学大学院看護学研究科クリティカルケア看護学黒澤 昌洋1)、森 一直1)、藤原 祥裕2)、小松 徹3)【目的】 2015年4月より診療看護師としてGICU(General Intensive Care Unit):周術期集中治療部の卒後臨床研修を行っている。現在、麻酔科医2 名での当直体制のところを、麻酔科医1名、診療看護師1名で夜勤帯での当直を行っており、ここでの学びについて報告する。【方法】ICU管理に係る診療看護師の学びについて、診療看護師2名によるブレインストーミングにて意見を出し合った。データ分析方法は、出された意見を内容分析の手法を参考に、内容ごとに整理した。倫理的配慮としては、患者や家族、病院関係者の個人が特定される内容が含まれることがないよう配慮を行った。【結果】ICU管理に係る診療看護師の学びは、【患者主体の治療計画を立案する】【診療の補助として特定行為を実施する】【看護師の視点を持ち治療と看護を統合する】【看護師が看護を行いやすい環境を提供する】【看護師の観察やケアが患者の健康回復につながる】であった。【考察】診療看護師には、医師と連携を図りながら患者のQOL 向上に必要とされる医療行為を実践する役割がある。自ら患者の診察を行い、患者や家族主体の治療計画を立案することの重要性を感じ、その中で看護師の視点を持ち治療と看護を統合し、看護師が看護を行いやすい環境を提供することで、患者にとってもよりよい環境が提供できると考えられる。また、治療計画を立案する役割を担ってみて、24時間患者の側にいる看護師の観察や看護ケアが患者の健康回復にとって何よりも重要であることを学ぶことができた。今後の課題としては、診療看護師がICU 管理に係ることで、どのようなアウトカムがあるのか可視化していくことが必要である。