ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-666-CP31-1 Respiratory Support Team(RST)活動の変遷高知赤十字病院 救命救急センター安岡 やよい、泉 江利子、本多 康人、藤本 枝里、村上 翼、廣田 誠二、西山 謹吾当院のRespiratory Support Team(RST)は平成20年に発足し、人工呼吸器離脱困難症例にチームで関わり、継続的な離脱支援を行うことを活動の中心としてきた。これまでRST が介入した症例を振り返り、その変遷を検討する。【対象】平成21 年度から平成26年度の5年間でRSTに介入依頼があった症例【方法】後方視的検討【結果】介入件数は平成21年度から20例、15 例、17 例、8 例、13 例、9 例であった。そのうち人工呼吸器離脱成功例は18 例、11 例、14 例、6 例、10 例、8 例であった。人工呼吸器装着からRST 介入までの日数の中央値は平成21 年度から29日、31 日、30日、18 日、22日、24日であった。介入後呼吸器離脱までの日数の中央値は平成21 年度から14 日、22 日、4.5 日、5.5 日、13 日、15.5 日であった。【考察】RST 介入件数は平成21 年をピークに減少傾向にある。人工呼吸器装着からRST 介入までの日数は平成24年に短縮したが、再び延長傾向にある。介入までの日数が短縮した要因としてはRSTの認知度の上昇が関与していると考えられる。RST介入後呼吸器離脱までの日数は平成23年度、平成24年度は短縮していたが、平成25年度、平成26 年度は延長してきている。RST の勉強会や実際の症例の積み重ねにより、呼吸器離脱へのプロセスがRST以外のスタッフにも伝わり、集中治療室から呼吸器離脱に向けて動き始め、RSTの介入なしに呼吸器が離脱できる症例も増加した。そのためRST に介入依頼がある症例は呼吸器離脱に難渋しており、介入までの日数、介入後離脱までの日数双方の延長に繋がっていると考えられた。RST が介入する症例の基礎疾患は肺炎をはじめとする呼吸器疾患から、脳出血などの中枢神経系疾患、蘇生後脳症まで多岐に亘っている。呼吸器離脱に難渋する症例の特徴としては高齢者、低栄養、意識レベルの低下、肺の器質的異常などがある。今後はこれらの因子と呼吸器離脱可否の関係についてさらに検討していきたい。ポスターCP 31 Respiratory Support Team 2月13日(土) 9:30~10:30 CPポスター会場CP31-2 当センターにおける2 年間のRST 活動報告1)兵庫県災害医療センター 看護部、2)兵庫県災害医療センター 救急部上山 淳史1)、菊田 正太2)、井上 明彦2)、勝木 亮介2)、川口 未次1)、大西 毅1)、足立 久美子1)【はじめに】当センターは全30床の独立型高度救命救急センターであり、2013年度より呼吸サポートチーム(RST)が発足した。当RSTでは2013 年度から2014 年度に対象患者の選択を医師から看護師主導に変更し、週1 回の回診に用いる患者情報用紙も一部修正した。【目的】当RSTの活動方法の変更前後の特徴を把握することにより現状の問題点を抽出し、今後の改善策を模索する。【方法】2013年4 月から2015年3月に当RSTが介入した患者において、2013年度(前期)と2014年度(後期)に区分し、患者背景、介入目的、人工呼吸器装着期間を後方視的に調査した。【結果】介入件数は前期65 件、後期54 件で人工呼吸器装着患者は前期55件(85%)、後期49件(91%)であり、うちNIPPV 装着は前期2 件(3%)、後期7件(13%)であった。疾患の要因は外因性が前期27 件(42%)、後期21 件(39%)であった。介入目的は、前期では人工呼吸器離脱が多く、後期では体位管理・呼吸理学療法が最も多かった。人工呼吸器装着期間は前期20.8日、後期17.5日であった。また、RST介入時点で理学療法を看護師が積極的に行なっていた割合は、前期についてはROM(14%)、体位ドレナージ(34%)、離床訓練(17%)であり、後期についてはROM(41%)、体位ドレナージ(37%)、離床訓練(18%)であった。【考察】2014年度より看護師主導のRST活動となり、人工呼吸器離脱といった医師の視点よりも体位管理や呼吸理学療法などの看護師視点の介入依頼が増加していたが、今回の結果では人工呼吸器装着期間などのアウトカムの悪化はなかった。一方、RST 介入時点での看護師による呼吸理学療法の実施率は依然低いことが判明した。現時点では看護師主導でのRST活動は有効と考えられるが、日常診療での看護内容に生かしきれていない現状もあり、さらなる細かな変更や微調整を経て、より良い活動としていきたい。CP31-3 当院における呼吸ケアサポートチーム(RST)の活動について国立国際医療研究センター 呼吸ケアサポートチーム岡本 竜哉、鈴木 学、米廣 由紀、小美濃 明子、仁平 知保、小川 竜徳、深谷 隆史、鈴木 舞、目黒 香織、杉山 温人多職種連携医療が重視されるようになり、人工呼吸管理の安全性を高めることを目的として呼吸ケアサポートチームの活動を2012年11月より開始し、院内の人工呼吸器装着全症例(装着後48時間以上、1ヶ月を超えない症例)を対象として、ラウンドと症例検討会、さらに勉強会・技術講習会を行っている。2015年4月までにのべ509 件(196例)のラウンドを行った。診療科内訳としては、呼吸器内科(II 型呼吸不全等)、外科(術後低栄養・廃用等)、脳神経外科(抜管困難例等)、循環器内科(慢性心不全等)であった。加算対象外であっても離脱困難例に対してはラウンドを行っている。助言の内容は、原疾患や呼吸器設定(医師)、アラームや生体情報モニターの設定、気管チューブ管理、鎮静・体位、その他医療安全管理(看護師)、呼吸器・加温加湿器の安全管理や呼吸器の換気動作(臨床工学技士)、呼吸リハビリテーション(理学療法士)、口腔ケア(歯科医師)等である。活動も4年目となり、院内でも徐々に評価されつつある。