ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-584-DP40-1 集中治療における臨床工学技士常駐体制の効果横浜市立市民病院 臨床工学部須藤 弘樹、西方 貴洋、浅見 幸恵、木内 耕己、相嶋 一登【背景】当院では2013年4 月より臨床工学技士(CE)の当直制度を導入している。【方法】2013年4月から2015年8月までの集中治療におけるCEの当直業務について集計し、その役割について考察した。【結果】当直業務981 件のうち集中治療に関連する対応は489 件(49.8%)だった。生命維持管理装置の対応は356 件(77.2%)であり、このうち開始が88 件(24.7%)、操作・管理が200件(56.2%)、トラブル対応が37 件(10.4%)、その他が31 件(8.7%)だった。また、心臓カテ―テル検査・治療は133 件(27.2%)であり、このうちAMIに対するPCI は105件(78.9%)だった。【考察】CE の集中治療における役割は生命維持管理装置の開始・操作・トラブル対応が主であり、24 時間 CE がいることで安全管理に関与している。また、心臓カテーテル検査・治療にCE が介入していることで補助循環症例への対応も迅速である。【結語】当直制度を導入したことで、集中治療が安全かつ迅速に行うことができると考えられた。デジタルポスター 40 保守管理・医療安全② 2月13日(土) 13:30~14:30 デジタルポスターブース10DP40-2 当直体制導入の効果について医療法人 豊田会 刈谷豊田総合病院清水 信之、藤田 智一、間中 泰弘、水谷 瞳【はじめに】当院は672 床を有する急性期病院であり、臨床工学技士は25 名在籍している。救命・救急センター・ICU での急性血液浄化、人工呼吸器、補助循環関連業務に24 時間対応するためオンコール体制を行ってきたが、平成26 年度の診療報酬改定を背景に同年4月より当直体制を導入した。今回、従来のオンコール体制と当直体制を比較し、その効果について報告する。【方法】平成26 年4 月から平成27 年7 月までの当直時間帯における業務内容と件数および所要時間を調査。【結果】調査期間中の当直487日中、業務発生日は388日で件数・時間については、総業務件数910件、48189分、平均2.35件/日、平均所要時間53分/件であった。主な内訳では急性血液浄化関連業務が507件で全体の55.71%を占め最も多く、1.31件/日、業務時間59.17分/件。人工呼吸器関連業務では126件、0.32件/日、26.05分/件。補助循環関連業務では28件、0.07件/日、79.11分/件。その他業務として249件、0.64件/日、50.97 分/件であった。また集中治療室以外での業務件数は302件、時間は16045分であった。【考察】稼働日数および件数から当直時間帯における臨床工学技士の必要性は高く、急性血液浄化業務ではオンコールに比べ治療開始の契機及び開始までの時間短縮においては当直の効果と推測できる。人工呼吸器、補助循環関連業務においては件数こそ少ないが、院内に常駐することで即時対応が可能となり、看護師スタッフの負担軽減と医療安全への向上に繋がると推察される。その他では、救命・救急センター・ICU以外での業務対応が約3割程度発生しており当直業務への運用については、チーム医療として十分な検討が必要と考える。【まとめ】救命・救急センター・ICU における夜間帯業務の件数から、従来のオンコールとくらべ即時対応が可能な当直体制の導入は有用であった。DP40-3 ICU 業務導入後から見えた問題点への取り組み1)JAとりで総合医療センター 臨床工学部、2)JAとりで総合医療センター 看護部菊地 浩之1)、八代 三恵子2)【はじめに】2012 年12月のICU増床を契機に臨床工学技士(CE)を日勤帯に日替わりで担当者を配置し2 年が経過した。基本的な業務内容は統一していたが、担当者の器量によって他の業務や対応方法に違いが生じ、名ばかりになる時があった。そこで、円滑なチーム医療を行うため、問題点を明確にし共通認識を図ることで改善できた経過を報告する。【目的】問題点を明確にし、円滑なチーム医療を行うため業務見直しを図る。【方法】1.ICUを担当するCE への聞き取り調査2.ICU 看護師へのアンケート調査3.CE へ勉強会(具体例と設問形式)4. 双方からの評価をもとに意思の統一化【結果】1. 機器の日常点検以外に何をしていいかわからない・技術的に不安で即答できない部分もあるなどの意見があった。2.急変時や、機器のトラブル対応に関し謝辞が寄せられたが、挨拶の欠如や、顔と名前の不一致、頼んで良い業務内容か躊躇するなどの指摘を受けた。3.CE のコミュニケーション不足と情報収集能力の欠如が明らかになり、ICUからの要望を加味して関与することに賛同を得られた。4.コミュニケーション不足の改善と情報収集を目的に1日2度行っているケースカンファレンスに参加することにした。ICUからの要望に関しCE が対応できるか回答した。【考察】当院のICU業務は機器の日常点検、人工呼吸器関連、血液浄化関連、IABP等の循環器関連以外の業務は各個人の判断に委ねられるため、臨床業務がない時には自ら模索できなかったと考えられる。そこで問題点と、ICU 業務についての一例を提示した勉強会は部内の意思統一化に繋がり、加えてカンファレンスへの参加はコミュニケーション作りに有用だったと考えられる。また、ICUからの業務要望についての回答はCE の業務内容を認知させ依頼し易さにも繋がったと考えられる。【結語】チーム医療を円滑に行うためには多職種間のコミュニケーションが大事であり定期的な意見聴取とすり合わせも必要である。