ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-496-O52-1 院内クラウド化情報管理システムを活用した患者管理システムの構築東京大学 医学部 附属病院 医療機器管理部八反丸 善裕、渡邊 恭通【背景・目的】重篤な急性機能不全の患者に効果的な治療を行うために集中治療室では様々な医療機器が使用されており、患者状態や患者変化を迅速に把握するためには無くてはならない情報である。当院では医療機器の情報を独自に構築したアプリケーションとデータベースを用いた院内クラウド化情報管理システム(以下ICMCI)を使用して一元的に取得している。ICMCIでは各種設定値、各種実測値、各種測定値、アラーム、アラーム履歴等をリアルタイムに共有することが可能である。ICMCI により取得可能な機器情報及び患者生体情報の効率的運用、臨床工学技士業務の効率化・リスク削減・迅速な情報共有を可能にするための患者管理システムを構築する。【方法・対象】患者管理システムは患者基本台帳・医療機器情報台帳・医療機器使用中点検台帳の3台帳を統合したシステム構成で構築する。対象とした医療機器は、人工呼吸器・血液浄化装置・セントラルモニタ・補助循環装置、血液ガス分析装置である。データベースはFileMaker社製FileMaker Server 14・FileMaker Pro 14 Advanced を用いて構築した。【結果】 本システムを構築することでICMCI により取得した医療機器情報と患者情報の紐付けが可能となり、データの集計・分析を行う環境が整備できた。【考察】 電子カルテや支援システムではなく独自に構築したシステムを使用することで、情報をリアルタイムに集計・分析することにより患者治療における必要な情報を効率よく把握することが可能であると考える。今回対象とした機器情報・生体情報だけではなくさらに多くの情報を一元的に管理することで、医療機器の異常や患者変化を早期発見できると想定する。早期発見により、患者安全のさらには医療安全に寄与する可能性がある。口演 52 その他 2月14日(日) 11:00~12:00 第9会場O52-2 QC 活動における音環境改善株式会社麻生 飯塚病院 臨床工学部清水 重光、村崎 由起、小田 和也 飯塚病院では医療サービスを提供していくうえで、問題が発生することに対してQC ストーリーやQC手法というものを使って問題解決を行うTQM 活動を行っている。このTQM活動の中で救急病室におけるモニタアラーム音への改善活動を行った。 救急病室では循環動態が不安定な患者が多く、医療機器に囲まれた入院生活を強いられている。救急病室に勤務する看護師全員が患者から音に関する訴えを聞いた経験があり、院内患者満足度アンケート結果においても病室静けさの項目で救急病室は評価点が低かった。 現状把握のためモニタアラーム内訳、件数、アラームが鳴る時間を調査すると、テクニカルアラームが多く、清拭時に最も多くのテクニカルアラームが鳴っていることがわかった。このテクニカルアラームを軽減することを目標とし、要因解析から対策の実施を行った。結果、清拭時のアラーム件数451件から5件へ、また、テクニカルアラームの割合も85%から28%へ削減でき、アラームの無駄鳴りを顕著に減らすことができた。 今回の改善の結果、患者の療養環境を改善でき、音によるストレスを取り除くことができたのではないかと考えるが、スタッフの意識が継続されるように今後も改善・見直しを行っていきたい。O52-3 セントラル及びカメラモニタでの患者監視社会医療法人 近森会 近森病院山中 智弘、長尾 進一郎【はじめに】臨床工学技士が24 時間院内常駐し、集中治療部52 床のバイタルが観られるセントラルモニタと同床分の患者の行動を観察できる部屋、Watchroomを設置した。今回、その有用性について検討した。【方法】患者の病態急変を示すアラーム(A)とそれ以外のものをテクニカルアラーム(TA)に分類し、開始時と半年後でアラームの質や変化を比較した。【結果】グラフに示すように、TA率は開始時が79.8%であったが、半年後は56.5%と著しく低下していた。これを受けて、急変対応必要率は開始時が0.00036%であったが、半年後には0.00071%と向上していた。【まとめ】Watchroomでバイタルモニタと行動観察モニタを同時に監視する事でアラームの質を瞬時に判断でき、急変に対応できた。また、アラームの実態を開始月直後に看護師や他職種にフィードバックした事で半年後のテクニカルアラームの低減に繋がった。