ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-328-CR7 「早期リハビリテーション~根拠に基づいたエキスパートコンセンサス~」経過報告1)藤田保健衛生大学病院 麻酔・侵襲制御医学講座、2)東京工科大学医療保健学部西田 修1)、高橋 哲也2) 平成26 年度より、日本集中治療医学会では、集中治療領域における早期リハビリテーションの内容や体制の標準化を進めることを目的に、「早期リハビリテーション検討委員会」が組織された。本エキスパートコンセンサスは、当初は「早期リハビリテーションガイドライン」という形式で検討されていたが、日本人に対する質の高い治療のエビデンスを集めることは困難であり、日本で作成されるほとんどの治療ガイドラインは「エキスパートコンセンサス」に相当するとの考えから、早期リハビリテーションの手順を示す手引きとして「早期リハビリテーション~根拠に基づいたエキスパートコンセンサス~」を作成することになった。このエキスパートコンセンサスはあくまでも最も標準的な治療指針であり、実際の診療行為を強制するものではない。また、最終的には施設の状況や個々の患者の状況に応じて、リハビリテーションの内容は決定されていくべきだが、経験の浅い医療スタッフが多い施設や、集中治療室で早期リハビリテーションを積極的に実施していない施設において、大いに参考になるマニュアルとなることが期待されている。 このエキスパートコンセンサスはマニュアルや手引きの位置づけといえども、日本集中治療医学会が公式に発表する以上、委員会では質の担保が重要である。たとえば、執筆者が自分達の主張を述べるために、それを後押しする論文を適当に見つけてきて引用することは普通に行われていることだが、これでは、充分な質の担保がない。否定する内容の論文が排除されているかもしれないからである。その項目に関するエビデンスについてバイアスがかからないように収集される必要がある。 早期リハビリテーション検討委員会では、Web会議を含め複数回の会議を積み重ね、220のClinical Question(CQ)から、36にCQを絞り、さらに、CQ- Answer という形で執筆するものを23個にまで絞り、現在、ドラフトの作成に取り掛かっている。 このコンセンサスでは、エビデンスレベルのランク付けをしないことにしている。今回のエキスパートコンセンサスは、エビデンスレベルのランク付けをすること以上に、早期リハビリテーションの現状をまとめ、更なるエビデンス構築が必要であることを改めて認識すること、その中で新たなリサーチクエスチョンの誕生を期待したり、集中治療領域における早期リハビリテーションの内容や体制の標準化に向けた第一歩を踏み出すことが、大きな目標の一つでもある。 今後さらに詳細な検討が行われ、他学会の意見も参考にして完成度を増し、集中治療領域における早期リハビリテーションの認知や普及・定着にむけて、そして何より最良のリハビリテーションが患者に提供され、広く臨床に貢献することを期待している。 本セッションでは、現在までの進捗状況を医師と理学療法士それぞれの立場から報告いただく。委員会報告 7 2月13日(土) 8:00~8:50 第11会場早期リハビリテーション検討委員会CR7-1 早期リハビリテーションに関する多施設アンケート調査報告1)岡山赤十字病院 リハビリテーション科、2)日本集中治療医学会 早期リハビリテーション検討委員会、3)日本集中治療医学会 早期リハビリテーション検討委員会担当理事小幡 賢吾1,2)、安藤 守秀2)、飯田 有輝2)、尾崎 孝平2)、神津 玲2)、小松 由佳2)、高橋 哲也2)、山下 康次2)、西田 修3)2014年に本学会にて早期リハビリテーション検討委員会が発足され,現在本委員会では早期リハビリテーションの指針として『早期リハビリテーションエキスパート コンセンサス』を作成中である.これらを作成するにあたり,現時点での集中治療域におけるリハビリテーションの状況や問題点を把握する必要があった.そのため,われわれは2015 年1 月に集中治療専門医研修認定施設に対し早期リハビリテーションに関するアンケート調査を行った.対象は集中治療専門医認定施設施設責任者(医師)で,アンケートを開始した2015年1月の時点では284名であった.方法はアンケート用紙への直接回答で,返信用封筒にて直接返送を依頼した.アンケート内容としては1.各施設の集中治療室に関した概要,2. 集中治療室内における早期リハビリテーション実施状況,3. 集中治療室内における早期リハビリテーションの実際から構成されている.180件の返信があり,回収率は63.4%と非常に高いものであった.今回はこれらの結果報告を行う.近年,集中治療領域におけるリハビリテーションは盛り上がりを見せ,各施設においてもなんらかの形でリハビリテーションスタッフが関わることが増加しているのではないのかと思われる.しかし自身の施設で行っていることが他施設と比べてどうなのかを知ることは困難である.今回のアンケート調査報告は,他施設との相違を知ることができ自身の施設においてより良い早期リハビリテーションを行うための参考になるのではないかと考えている.