ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-269-SY23-3 心停止後症候群における転帰予測: 対光反射測定による脳幹機能評価の有用性1)日本医科大学大学院 医学研究科 救急医学分野、2)日本医科大学付属病院 救命救急科横堀 將司1,2)、山口 昌紘1,2)、五十嵐 豊1,2)、恩田 秀賢1,2)、桑本 健太郎1,2)、荒木 尚1,2)、増野 智彦1,2)、布施 明1,2)、横田 裕行1,2)【はじめに】従来、心停止後症候群(PCAS)の転帰評価に聴性脳幹反応(ABR)が用いられてきた。しかしABRは専門的技術を要し簡便に測定できなかった。一方、対光反射速度や反応時間を迅速測定できるInfrared pupillometer が普及しつつあるが、PCAS患者におけるPupillometry の脳幹機能評価・転帰予測への応用の可否は明確ではない。Pupillometry とABR とを比較し、また患者転帰との相関性を検証し、臨床的意義につき検討した。【対象および方法】2015 年1 月より当院に入院したPCAS 患者に、ABR とPupilometry を同時施行した(NPi100、NeuroOptics 社製)。I-V 波の潜時(msec)とNPi(Neurological Pupil Index)、最大瞳孔径MAX(mm)、最小瞳孔径MIN(mm)、瞳孔収縮率 %CH、瞳孔収縮開始時間LAT(sec)、平均瞳孔収縮速度CV(mm/sec)、最大瞳孔収縮速度MCV(mm/sec)および平均散大速度DV(mm/sec)を比較した。退院時CPCと各パラメータにおいて比較を行った。t-test およびchi-square test を用い、p < 0.05 を有意とした。【結果】30 症例、58 回測定を行った。ABR 潜時とLAT は正の相関を示し(β 0.064、R2=0.206)、%CH、CV、MCV、DV は負の相関を示した。CV は転帰良好群(CPC1/2)で、不良群と比し有意に高値であった。(1.007 vs 0.361 mm/s, p=0.008)【考察および結語】対光反射潜時と瞳孔収縮速度は、ABR潜時の延長および患者転帰を推測しうる指標である。簡便かつ迅速なPupillomertyはPCAS患者において付加的あるいは代用的な、新しい治療・転帰予測モニタリングとなる可能性が考えられた。現在進行している多施設研究の結果が待たれる。SY23-4 心停止蘇生後におけるaEEG を用いた神経学的予後予測モデルの検討東京都立墨東病院救命センター杉山 和宏、柏浦 正広、明石 暁子、田邉 孝大、重城 未央子、山岸 利暢、横山 太郎、湯川 高寛、濱邊 祐一【背景】近年、成人の心停止蘇生後の神経学的予後予測におけるaEEGの有用性が報告されている。我々は第42回日本集中治療医学会学術集会で心停止後24 時間以内のcontiniuous normal voltage(CNV)への回復は神経学的予後良好の所見と報告した。また先行研究では経過中のBurst suppression(BS)、復温時もしくは心停止後72時間の時点でのflat(FT)もしくはlow voltage(LV)は予後不良の所見と報告されている。今回、これらの知見をあわせaEEGの予後予測モデルを作成し自験例を用いその有用性を検討した。【方法】aEEG の予後予測モデルとして、心停止後24 時間以内のCVN を予後良好、経過中のBS もしくは心停止後48 時間でのflatまたはLVを予後不良、その他を判定保留とした。対象は2013年1月から14年12月に当施設に入院した心停止蘇生後で低体温療法を受けaEEG を装着された症例とした。対象症例に上記の予後予測基準を適応し、この結果と退院時のCPCを比較し的中率を検討した。神経学的予後はCPC1,2を良好、CPC3-5を不良とした。【結果】対象は39例。年齢の中央値63歳、心停止時間の中央値23分で退院時CPC1,2は19例( 49% )、CPC 3-5 20例(51%)であった。aEEGの予後予測モデルの判定では予後良好18例、不良14 例、判定保留7 例であり、全体の的中率は77%(31/39 例)であった。CPC1,2 の症例での的中率は89%(17/19 例)で、CPC3-5では70%(14/20 例)であった。心停止後24 時間では26例(67%)が判定され的中率96%であった。【考察・結論】今回用いたaEEG の予後予測モデルは早期の神経学的予後良好例の同定に優れる。最終的に判定保留となった例の多くで測定時間の不足があり、より長時間の記録を行うことで予後不良例の予測能の改善も期待される。