ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集

-815-FP-208 腹臥位手術開始後に気づいたアナフィラキシーショックの一例1)戸畑共立病院麻酔科、2)戸畑共立病院外科増田 直樹1)、平湯 恒久2)【はじめに】多くの病態で、乳酸値を指標とした治療の有効性が報告されている。腹臥位手術中に発症したアナフィラキシーショックの手術継続、術後管理の判断指標に乳酸を使用し有用と思われた一例を経験したので報告する。【症例】62才男性。高血圧、糖尿病の既往、腰椎椎間板ヘルニアに対しブロックは効果なく内視鏡下ヘルニア摘出を予定。プロポフォールで麻酔導入、気管挿管、セボフルラン・レミフェンタニル・ロクロニウムで維持、麻酔開始後20 分腹臥位、35 分セファゾリン投与開始、40 分執刀、その後SBP70mmHg、55 分ノルアドレナリン(NA)0.05mg 投与、58 分直接圧挿入SBP60mmHg・皮膚発赤ありアナフィラキシーと判断し手術中止アドレナリン0.2mg 投与、60 分乳酸1.8mmol/L、麻酔下に20 分間 SBP110mmHg 維持・発赤消失・乳酸1.1mmol/L で80 分手術再開・メチルプレドニゾロン投与(MPS)、200 分手術終了、ICU 入室4 時間後SBP80mmHg ・乳酸3.8mmol/L・皮膚発赤で輸液負荷・NA0.1 γでSBP120mmHg 維持、ICU16 時間発赤消失・尿量増加・乳酸1.8mmol/L、ICU30 時間NA 中止、ICU46時間MPS中止・ICU退室した。ヘルニアの症状は消失し術後12日退院した。【まとめ】血圧低下は、皮膚発赤や血中トリプターゼ濃度(80分)21μg/Lでアナフィラキシーショックと診断した。原因確定検査は実施せず、経過から抗生剤が原因と考えた。術前抗生剤は通常執刀30 分前頃に投与するが本例では遅れ、腹臥位や執刀など循環に影響する因子と重なりアナフィラキシーの診断が遅れた。手術の継続はバイタルの安定と乳酸値の低下で判断した。ICUで2相性アナフィラキシーとなり、輸液負荷、MPS、NAで治療した。治療の離脱もバイタルサインや乳酸値で判断した。FP-209 当院ECMO患者の短期転帰についての検討1)東京都立小児総合医療センター 救命・集中治療部、2)東京都立小児総合医療センター 臨床工学技士室本村 誠1)、新津 健裕1)、居石 崇志1)、渡邉 伊知郎1)、中山 祐子1)、齊藤 修1)、清水 直樹1)、吉田 拓司2)【背景】ELSO報告ではECMO による生存率が上昇してきているが、生存率だけではなく神経学的転帰を含めたECMO 管理の品質が問題になってきている【目的】ECMO患者の生存退院率および神経学的転帰を評価する【方法】2010 年4 月から2015 年5 月の期間で18 歳以下の全ECMO症例を後方視的に検討した。生存退院および神経学的転帰を短期転帰とし、神経学的転帰に関してはPaediatric Cerebral Performance Category(以下、PCPC)を用いて評価し、PCPC が1-3 または変化なしを良好な転帰とした【結果】ECMOは全63症例(新生児12例、小児51例)、年齢6ヶ月(0-192)、体重5kg(2.4-33)、男女比1:1.5、ECMO適応(呼吸25 例、循環19 例、ECPR19 例)、生存退院35 例(55.6%)、死亡退院28 例(44.4%)、頭蓋内出血10 例であった。また生存退院35 例中34 例(97.1%)がPCPC において良好な転帰であった。解析の結果、生存退院率に関係する因子は年齢、体重、PIM2、頭蓋内出血であった(p< 0.05)【考察】当院ECMOの生存退院率はELSO 報告の63%と比較しても遜色がなく、神経学的転帰においても海外報告(PCPC転帰良好95%)と同様の結果であることから、当院ECMO 患者の短期転帰は良好であり、ECMO管理の品質もまた良好であると考えた【結語】ECMOの短期転帰は良好であったが、小児患者であるが故にECMO管理品質の向上のためには、より長期にわたる転帰のフォローが必要であるFP-210 敗血症性ショックに対するVA-ECMOの使用経験公立豊岡病院但馬救命救急センター病院番匠谷 友紀、小林 誠人、蕪木 友則、門馬 秀介、岡 和幸、松井 大作、吉岡 崇、前山 博輝、杉野 貴彦、藤崎 修【目的】当センターにおける敗血症性ショックに対するVA-ECMO導入症例を検討し,その有用性を評価する.【方法】 対象は,2010年4月から2015年6月までの間にVA-ECMOを導入した敗血症性ショックの患者6例.主要評価項目を28日生存率,副次評価項目をVA-ECMO離脱に関連する因子(患者背景,疾患・起炎菌,時間関係,検査結果,循環動態,治療内容等)とした.【結果】生存率は50.0%で,APACHE2 スコアは平均33.5 点,標準化死亡比は0.66であった.疾患は肺炎が3 例,起炎菌は肺炎球菌が3 例で最多であった.VA-ECMOは来院後5.2± 2.6時間で導入し,VA-ECMO導入前の循環動態は大量輸液およびカテコラミン(catecholamine index (以下CAI)25.8± 8.8ug/kg/min)投与下で平均動脈圧54.8± 9.6mmHgであった.全例でエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)を併用した.VA-ECMO 離脱率は66.7% で,離脱群のVA-ECMO 施行時間は39.5 ± 15.5 時間であった. VAECMO離脱に関連する因子では,導入前の乳酸値(非離脱群VS 離脱群:12.7 ± 1.2VS6.5 ± 2.2(mmol/L), p=0.02)とbaseexcess(-24±2.6VS-8.9±2.3(mmol/L),p<0.01)で有意差を認めた.VA-ECMO導入までの経過時間,CAI,心収縮能低下の有無,導入前心停止の有無,VA-ECMOの血流量は,VA-ECMO離脱の有無との関係性を認めなかった.VA-ECMO導入後,離脱群ではカテコラミン量が減少し乳酸値低下を認めたが,非離脱群は改善なく数時間で死亡した.【結語】敗血症性ショックに対するVA-ECMOはbridging useのツールとして有用で,標準化死亡比を改善させた.