第55回日本集中治療医学会 
近畿地方会総会




 ご挨拶



55回日本集中治療医学会近畿地方会を担当させていただくことになり、まことに光栄に存じます。

  昨年は、新型インフルエンザの流行にともない集中治療病床数や設備の見直しを行うなど動きの多い一年であったと思います。本邦では諸外国で報告されている ほど多数患者の重症化は発生しませんでしたが、集大成の意味もこめて秋田大学大学院医学系研究科情報制御学・実験治療学講座の今井由美子先生をお招きし、 「インフルエンザによる重症呼吸不全の病態」の特別講演をお願いしました。今後、強毒性インフルエンザが問題となることもありえますのでこの機会に病態生 理への理解を深めておくことは集中治療に携わるものにとって大変有意義なことと考えています。看護部門では桜橋渡辺病院心臓血管外科の正井崇史先生に「循環補助装置の原理と管理のポイント」を、近畿大学医学部附属病院看護部の藤野崇先生に「クリティカルケア領域におけるエンドオブライフケア〜家族支援の視点から〜」のテーマでご講演いただきます。企業協賛教育講演としては関西医科大学枚方病院総合集中治療部の西憲一郎先生に「ICUでの鎮痛・鎮静におけるデクスメデトミジンの可能性」、大阪府済生会千里病院 千里救命救急センターの伊藤賀敏先生に「脳保護療法の重要性」、国立循環器病研究センターの小谷順一先生に「冠動脈疾患診断と治療の進歩」、北海道大学医学研究科侵襲制御医学講座救急医学分野の丸藤哲先生に「心停止蘇生後症候群と血液凝固線溶系」のテーマでご講演いただくことになりました。

 現在、日本集中治療医学会では専門医制度改変の議論が進んでいます。現行の専門医制度には様々な問題点が指摘されてきておりそれに対する改訂案を兵庫医科大学 集中治療医学科の西信一先生にご解説頂きます。

 その他、一般演題として医師部門45題・看護部門5題・パネルディスカッション4題の発表をしていただきます。是非活発なご討議をお願いいたします。

 今回は大学内の施設を利用いたしまして会を開催させて頂きますが、周辺には万博公園が隣接することもあり緑の豊かな環境をお楽しみいただけると思います。初夏のひとときを有意義にお過ごしください。

 

55回日本集中治療医学会近畿地方会

会長 藤野 裕士


  第55回日本集中治療医学会近畿地方会事務局
     大阪大学医学部附属病院 集中治療部

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   E-mail:jsicm_kinki55@hp-icu.med.osaka-u.au.jp